2012年11月07日

ここは「JH3YKV's Amateur Radio News」の2004年度のアーカイブです

最新のニュースは「JH3YKV's Amateur Radio News」をご覧ください。

2004年12月31日

【スマトラ島沖地震関連】各種非常通信の最新情報

現在、「スマトラ島沖地震」の被災地において多くのアマチュア無線局による非常通信が行われていますが、最新の情報がWorld Wide MARAのサイトで提供されています。

なお、上記のサイトによって得られた情報で、現在使用されている非常通信の周波数情報を下記のように更新致します。

80m帯 周波数不明(インドネシアで使用)
40m帯 7.050, 7.055, 7.060, 7.063, 7.090, 7.095, 7.160MHz
20m帯 14.125, 14.160, 14.190±10KHz,14.265MHz
15m帯 21.240(Best Propagation), 21.295, 21.300MHz

AO-51 Downlink 435.150MHz、Uplink 145.860MHz(PBBS)

【スマトラ島沖地震関連】被災地への問い合わせは必要のない限り控えてください

力武OM(JJ1BDX)が、Charles Harpoleさん(K4VUD)から、The Daily DXのeditorであるBernic McClennyさん(W3UR)に送られ、Bernieさんから2004年12月30日0655UTCに再発信された情報の抄訳を掲載しておられます。

以下に内容を転載致します。

以下 Charles Harpole, K4VUD からのThe Daily DXのeditor, Bernic McClenny, W3URに送られ,Bernieから2004年12月30日0655UTCに再発信された情報の抄訳です.

(The Daily DX 経由 - The Daily DX は有償のDXing情報誌ですが,スマトラ島沖地震関連の情報に限って転載を認めています.)

この抄訳の転載は自由ですが,一切文章を編集せずに転載してください.

(抄訳: Kenji Rikitake, JJ1BDX)

「現在,被災地へ流れ込む(問い合わせの)安否関連および災害復旧情報(Health and Welfare Traffic,以下H&W) の量が大変多く,大きな問題になっています.アマチュア無線を含むすべての情報のチャンネルが,流れ込んでくる潜在的な H&Wで一杯になってしまいそうです.これらの地域への問い合わせは控えてください.この災害規模になると,被災地からの情報を出すだけに制限するのが最良です.

この広範囲な災害には,インド洋に展開する数百あるいは数千のアマチュア無線家をもってH&Wを取り扱う必要があります.仮にH&Wの取り扱いに参加される場合は,その旨十分に覚悟してください.取り扱うべき地域は非常に広いのです.特定の小さな地域に限るのは有効かもしれませんが,政府や軍隊の活動を邪魔しないように注意してください.被災地のアマチュア無線家はすでに最大限の努力をもって活動しており,現状ではこれ以上できることはないでしょう.

被災状況は大変深刻で,数ヶ月続くと思われます.」

追記:この件は、ARRLのサイトのニュースにも掲載されています。

2004年12月30日

【スマトラ島沖地震関連】筆者(7J3AOZ)からのお願い

現在、「スマトラ島沖地震」の被災地において多くのアマチュア無線局による非常通信が行われていますが、年末年始には日本のアマチュア局のQRVが増加する事から、非常通信に対する妨害を与える可能性があると思われます。

筆者が現時点で把握している、被災地での非常通信で使用されている周波数を下記にまとめましたので、大変お手数ですが、この記事をご覧になったみなさんに各所へのQSPをお願いします(申し訳ありませんが、転載される場合は出展を明らかにして頂けると幸甚です)。

80m帯 周波数不明(インドネシアで使用)
40m帯 7.050, 7.055, 7.060, 7.063, 7.090, 7.095, 7.160MHz
20m帯 14.125, 14.160, 14.190±10KHz,14.265MHz
15m帯 21.240(Best Propagation), 21.295, 21.300MHz

AO-51 Downlink 435.150MHz、Uplink 145.860MHz(PBBS)

※上記のリストは、World Wide MARAの情報により、12月31日14:45(JST)に更新しました。

以上、どうぞ宜しくお願い致します。

#なお、現地では限られた設備と限られた電源しか無いため、非常に弱い電波しか発射出来ないようです。例え、日本での入感が無くとも、上記の周波数での電波の発射はお控え頂きますようにお願い致します。

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ご協力頂きましたみなさん:

野田OM(JA1FY)、田中OM(JR3QHQ)を初めとするみなさんのご尽力で、JARL(社団法人日本アマチュア無線連盟)のサイトに上記の情報が掲載されました。

野田OM(JA1FY、JARL千葉県支部監査指導委員長)経由で、鈴木OM(JA1FGU、JARL千葉県支部長)と玉川OM(JH1AOY、JARL千葉県支部広報担当)のご協力を頂き、上記の情報をJARL千葉県支部のサイトに掲載して頂きました。また、NHKにも上記の情報を放送して頂くよう要請してくださったそうです。

田中OM(JR3QHQ、JARL大阪府支部長)が、各種のMLに上記の情報を転送して下さいました。また、宮本OM(JA3DBD、JARL関西地方本部統括幹事)が、JARL大阪府支部のサイトに上記の情報を掲載して下さいました。

田中OM(JG3QZN、JARL兵庫県支部長)によると、1月4日から運用を開始する阪神淡路大震災の10周年記念局(8N3117EQ)運用時に上記の周波数をアナウンスして下さるそうです。また、屋田OM(JL3JRY、JARL兵庫県支部ホームページ担当)が、JARL兵庫県支部のサイトに情報を掲載して下さいました。

杉浦OM(JF3PLF)のご尽力により、JARL京都府支部のサイトに上記の情報を掲載頂きました。

JARL茨城県支部のサイトJARL埼玉県支部のサイトに、上記の情報を掲載頂いているようです。

上記の他にも、多数のメーリングリスト、ホームページ、掲示板、Weblogなどに転載して頂いております。

みなさんの迅速なご協力に大変感謝致します。

【スマトラ島沖地震関連】Amateur Radio "Saved Lives" in South Asia

ARRLのサイトのニュースによると、インド洋に面する国々に大被害をもたらした「スマトラ島沖地震」(死者が8万人を越えており、10万人を越える恐れがあると報道されている)の被害によって通信が途絶した地域で、南アジアの多くのアマチュア無線家が人々の命を救うための努力を継続しているそうです。

Radio Society of Sri Lanka (RSSL)のVictor Goonetilleke会長(4S7VK)の報告によると、衛星電話が使用出来なくなったため、スリランカの首相でさえ世界との連絡手段は短波帯のアマチュア無線に頼るしかない状況だったそうです。また、現在の問題は、バッテリーの電力が尽き、さらに再充電するための発電機も無い事だそうです。

現在、タイのバンコクに滞在中のCharly Harpoleさん(K4VUD/HS0ZCW)の報告によると、Harpoleさんは現在14MHz帯でインドとの間の非常通信をサポートしているそうです。Harpoleさんは、地震の当日はアンダマン島のVU4RBI、VU4NROチームを訪問していたそうです。

アンダマン島で非常通信の運用を続けているVU4RBI、VU4NROチームのスポンサーであるインドのNational Institute of Amateur Radio (NIAR)からの報告によると、同チームはインド政府からの要請によりアンダマン島周辺地域の救援/救出活動における連絡手段を提供し続けているそうで、アンダマン島周辺地域においては、アマチュア無線が主な連絡手段になっているそうです。

また、インド本土では多くのアマチュア無線家が非常通信に従事しており、コンディションの低下や電波障害を克服するため、PSK31やCWでの通信が行われているそうです。

Indonesia Amateur Radio Organization(ORARI)の報告によると、ORARIは、インドネシア・アチェ州の自治政府がアマチュア無線の運用を禁止しているため、自治政府にインドネシア人のアマチュア無線家が非常通信を行うための許可を要請しているそうです(アチェ州は、今回の津波によってインドネシアでは最も大きな被害を被った地域です)。さらに、スマトラ島周辺ではVHFのレピーター及び80m帯を使用して連絡を保っている状態だそうで、さらにYB6ZZ乃至YB6ZESがnational emergency netのコントロール局となっており、7.055MHz21.300MHzを使用しているそうです。

オーストラリアのWireless Institute of Australia(WIA)では、短波帯をモニターして、支援を求めるあらゆる要求を報告するように会員各局に依頼しているそうです。

なお、詳しくは上記のリンク先をご覧下さい。

#また、アマチュア衛星であるAO-51(AO Echo)は、非常通信に対応するため、12月30日の0305(UTC)より9k6 bps store-and-forward PacSat BroadCast Protocol (PBBS) modeに固定されるそうです。AMSAT-NAは、PBBS modeに切り替わった後は、一般のアマチュア無線のメッセージ交換に使用するのは自粛して欲しいとアナウンスしているようです。また、AO-51の各種スケジュールは保留され、予定されていたハイパワーFMリピーターモードへの変更は行われない事にご注意くださいとの事です。

2004年12月29日

【スマトラ島沖地震関連】現在、インドで使用されている非常通信用周波数

hamradioindiaによると、現在インドでは以下の周波数が非常通信用に設定されているそうです。

VU4NRO (Andaman) is QRV on 14.190MHz and VU2NRO (at Hyderabad) is on 14.160MHz to receive QSPs for Portblair.
South Indian Hams are on 7.050Mhz
Srilankan stations are on 7.060MHz
Emergecy Frequecis are:
14.190MHz +/- 10Khz,
7.090/7.095MHz,
Please standby on these frequencies.

上記で示されている周波数はクリアーにするように、各局のご協力をお願い致します。

追記:この記事のコメントに、力武さん(JJ1BDX)からの情報もあります。コメントもご参照ください。

JARL宮城県支部 第26回オール宮城コンテスト

JARL宮城県支部のサイトによると、同支部主催の第26回オール宮城コンテスト(注:PDFです)が、2005年1月15日の21:00から1月16日の12:00にかけて開催されるそうです。

このコンテストの得点とマルチプライヤーは、

得点
電信・電話:1点
但し、144、430MHz帯は、2点
1200MHz帯以上は、3点
同一バンドにおける同一局との交信は、1回のみとする
マルチプライヤー
県内局:宮城県内の異なる市区町村の数、および県外の異なる都府県支庁の数
県外局:宮城県内の異なる市区町村の数
となっているそうです。

なお、ルール等々の詳細は、上記のリンク先をご覧下さい。

#なお、宮城県仙台市では、2005年5月29日にJARL総会が開催される予定になっています(このリンク先に、まだ総会の情報は掲載されていません)。

【スマトラ島沖地震関連】スリランカ大使館からの義捐金のお願い

在東京スリランカ大使館のサイトに、今回の「スマトラ島沖地震」による被害に対する支援として、義捐金の提供のお願いが掲載されています。

ご挨拶

皆様ご存知の通り、インドネシアのスマトラ島沖で26日午前8時(日本時間同10時)頃発生した巨大地震により、大規模な津波がスリランカやインド、インドネシアなどインド洋沿岸の少なくとも8カ国を襲いました。
現在、私どもスリランカの被害状況詳細はいまだ解りかねますが、日本からの大きな支援をしていただいております。
海沿いの浜辺には低所得層の漁業専従者たちが住んでおり、船を失い、家を失い、野宿を強いられている人々も多くいると考えられます。また、子どもたちは、勉強の道具・服はおろか、両親を無くした子どもたちも多くいると考えられます。
こんご新しい船や家、生活必需品を揃える為にも莫大な費用を要します。
一日も早く生活が行え、学業や仕事に励む事ができるよう、皆様の支援をお願いいたします。

在日スリランカ大使館 大使 カルナティラカ アムヌガマ

なお、義捐金の送金の方法など、詳しくは上記のリンク先をご覧下さい。

【スマトラ島沖地震関連】テレビ朝日ドラえもん募金 スマトラ沖大地震被災者支援

テレビ朝日のサイトによると、テレビ朝日「ドラえもん募金」では下記の要領で、 スマトラ沖大地震被災者支援の募金を行っているそうです。

テレビ朝日では、スマトラ沖大地震・津波災害による被災者を援助するため、ドラえもん募金を行なっています。
電話一本で100円を寄付できるシステムですので、ご協力いただける方は、表示の電話番号「0990-53-5000」にお電話ください。
なお、携帯電話、PHS、公衆電話、IP電話など一般の加入電話以外からはご利用できません。
表示の電話番号は「ダイヤルQ2」番号です。
お電話いただき、お知らせを最後までお聞きいただきますと、100円が電話料金に加算されます。

なお、詳しくは上記のリンク先をご覧下さい。

#電話一本で可能な被災地支援ですので、是非みなさまのご協力をお願い致します。また、コンビニエンスストアのローソンの店頭でも、募金の受付が始まっていました。お釣りの1円でも結構ですので、この世界的な大惨事に対しての手助けをお願い致します。

【スマトラ島沖地震関連】Asian Radio Amateurs Bridging Communication Gap following Tsunami

ARRLのサイトのニュースによると、インド洋に面する国々に大被害をもたらした「スマトラ島沖地震」で通信が途絶した地域で、アジアの多くのアマチュア無線家が非常通信に従事しているようです。

完全に通信が途絶しているCar Nicobar Islandでは、VU4RBI、VU4NROチームのメンバーであるS. Ram Mohanさん(VU2MYH/VU4MYH)が運用を開始しているようで、非常通信は7.090MHz14.160MHz14.190MHz14.195MHz14.200MHz21.240MHzで行われているようです。

また、現在7.050MHzはVU緊急ネットの周波数として使用されており、スリランカ、タイ、インドネシア、マレーシア、香港、シンガポール、オーストラリア、イスラエルの各国のハムがチェックインして、非常通信のアシストを行っているそうです。

詳しくは上記のリンク先をご覧下さい。

#筆者(7J3AOZ、4S7AQG)の経験では、7MHz帯における日本のアマチュア局の電波はスリランカに強力に入感していました(多分、インド洋沿岸全域で強力に入感していると思われます)。被災地では設備、電源が充分ではなく、非常に弱い電波しか出せないようです。7MHz帯で運用されている日本の皆様においては、くれぐれも上記で示されている周波数に妨害を与えないような運用を心がける事をお願い致します。

【スマトラ島沖地震関連】「スマトラ島沖地震」の義捐金受付開始

インドネシア・スマトラ沖地震情報の記事によると、「スマトラ島沖地震」の義捐金の受付が、ユニセフ日本赤十字社社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)で開始されているようです。

【スマトラ島沖地震関連】BHNのメンバーがスリランカ(4S)へ

JANET(JApanese NET on global amateur radio)-MLからの情報によると、BHN(Basic Human Needs Association)がスリランカ(4S)で活動を行うために、加賀美さん(W6TBS)と堤本さん(JG1AFE)が事前調査に現地へ向かうそうです。

なお、お2人は2005年1月8日まで滞在して、調査を行う予定だそうです。

【スマトラ島沖地震関連】Andaman Islands Disaster Update

The Canadian Amateur Radio Bulletinに、インド洋に面する国々に大被害をもたらした「スマトラ島沖地震」に関してのThe Daily DXの記事が掲載されています。

なお、内容に付いては上記のリンク先の記事をご覧下さい。

#現地で通信が途絶している間、VU4RBI、VU4NROチームは島外からの安否問い合わせに活躍したそうです。上記の記事では『Who said the Internet would kill Amateur Radio』と書かれていますね。日本に住んでいると忘れがちですが、世界ではネットが日常的に使える国々はまだ限られていますし、電話回線が切断されるとインターネットと言えども無力ですから。