日本ではなかなかユーザーが増加しない、JARLが推進しているアマチュア無線用デジタル通信規格であるD-STARシステムですが、北米ではすでに普及段階に入って来ているようです。
カナダ・ビクトリア州ブリティッシュコロンビア州ビクトリアのWestcoast Amateur Radio Associationでは、High Speed Data Radio project 2005と言う、ICOMのID-1を使用したデジタルデータ通信による、非常・緊急時データ通信ネットワークの構築プロジェクトを行っているそうです。
このシステムは、災害発生時の「health & welfare messages」を、事前に構築したデジタルデータネットワークを使用して、緊急時に設置される拠点からノートPCなどを利用して送受出来るシステムの構築を目指していると言う事だそうで、計画は、
Phase 1: test radios "on the bench" for performance and setups
Phase 2: ordered ID1 radios, antennas, and Heliax.
Phase 3: Install equipment at sites.
Phase 4: Repeater ID1 Equipment on the air April 24, 2005
Phase 5: Added 2.4 High speed internet link to VE7VIC site. August 2005.
Phase 6: Add Digital Voice and Digital Voice ICOM Repeaters ID-RP1V and D to system.
と言う段階で進められているそうです。
詳しくは上記のリンク先をご覧下さい。
#ICOM AmericaのD-STAR Forumでも、D-STARに関する活発な議論がされているようです(Forumの内容を読むには登録が必要です)。D-STAR規格の発信元の日本では、政治的もしくは技術論的な議論ばかりなのが残念な所ですが、北米のアマチュアは「すでに使える物は、どんどん使おう」と言うスタンスのようですね。
追記:幸田さん(JL3OXR)さんから、『記事にある「ビクトリア州」は正しくはブリティッシュコロンビア州ビクトリアです。』とご指摘を受けました。ご指摘ありがとうございます。早速記事を訂正させて頂きました。