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2003年12月29日

オンライン「ヒースキット」博物館

映画「オーロラの彼方へ(Frequency)」で使われた通信機(SB-301)のメーカーの「ヒースキット」に関して、ちょっと面白いサイトを見つけました。

K0IMJ's Heathkit Siteですが、Gary Wood(K0IMJ)さんが開設されている、ヒースキットに関わるコレクションを展示しているサイトです。

このサイトには、ヒースキットの通信機にとどまらず、アクセサリー、マイク、さらに当時のカタログやマニュアルまで、Garyさんが収集したコレクションが展示されています。

よく、これだけ収集できたなぁと感心するほど、膨大な数のコレクションがありますので、ご興味のある方は、是非一度ご覧下さい。

なお、Heath Kit Virtual Museumと言う、ヒースキット全般を扱うオンライン博物館もあります。

#余談ですが、映画で使われたSB-301は、トランシーバーじゃなくて、受信機だったんですね。う〜ん(笑)

2003年12月26日

The Amateur Radio Crossword Puzzler

年末/年始のお休みに、アマチュア無線ネタのクロスワードパズルなどはいかがでしょうか?

ARRLのHPで、H. Ward Silver(N0AX)さんが作成した、アマチュア無線を題材にしたクロスワードパズルが公開されています(PDF版はこちらへ)。

#電車で帰省される方は、車内での暇つぶしにプリントアウトして持って行くのも手です(笑)

2003年12月21日

Kid's Day is Sunday, January 4!

最近のアマチュア無線界はメンバーの高齢化が問題になっていますが、米国のアマチュア無線では10年前から面白い試みが行われているようです。

ARRLのニュースによると、子供たちにアマチュア無線のオペレートを体験させるためのイベント「Kid's Day」が、2004年1月4日の18:00〜24:00(UTC)に行われるそうです。

「Kid's Day」の呼び出しは「CQ Kid's Day」で行われ、相手局との交換内容は名前、年齢、QTHおよび好きな色だそうです。

また、使用する周波数は2mのレピーター周波数に加え、14.270-14.300、21.380-21.400、28.350-28.400MHzが推奨されているそうです。

なお、このイベントは、参加する子供たちの免許の有無は関係ないそうで、免許を持たない子供たちが参加する場合は、有資格者のコントロールオペレータが設備の操作を行う事になっているそうです。

#米国の柔軟な第三者通信に対する考え方があってのイベントですね。過去10年間で、1000人以上の参加者があるそうですが、日本では法律(及び頭の固い方々)の壁があるので、実現するのは難しいでしょうね(苦笑)

2003年12月20日

オーストラリア無線協会のHF帯ニューカマーを歓迎するイベント

2004年の元旦からノーコードライセンスになるオーストラリアですが、WIA(オーストラリアのアマチュア無線協会)はHF帯へのニューカマーに対して、大歓迎のムードのようです。

eHam.netのニュースによると、HF帯へのニューカマーを歓迎するための'The WIA Welcome to HF QSO Party'は、オーストラリア東部時間の1月1日の01:00〜24:00のスケジュールで行われるそうです。

2004年の元旦に、初めてHFでの運用が許可されるアマチュア無線局のコールサインは、サフィックスが3文字でH,T,U,X,Y,Zから始まるコールサインだそうで、このイベントに参加しているWIAの局は、サフィックスが2文字の'WI'、もしくはサフィックスの先頭の2文字が'WI'の局だそうです。

また、WIAはこのイベントを祝うために、世界中のアマチュア無線局に参加を求めているそうです。

#楽しそうなイベントですね。是非参加したいと思っています。

Ham Radio Payloads on High-Altitude Balloons

成層圏を浮遊する“高高度飛行体”を通信・放送サービスや観測・監視システムなどに利用する「成層圏プラットフォーム」構想が、日本を含む世界各国で研究されていますが、米国ではすでにアマチュア無線に利用しようと言う話が進んでいるようです。

eHam.netのニュースによると、NASA-TV(NASAのニュースを伝えるTVチャンネル)で、高高度気球にアマチュア無線のペイロードを搭載するANSR(Arizona Near Space Research)の計画についてスポットを当てた番組を、今月末に放送するそうです。

この計画では、APRS(Amateur Position Reporting System)の実験、並びに音声リピーターの実験を行うそうです。

なお、番組は米国の衛星放送もしくはケーブルTVで放送されますが、NASA-TVのインターネットストリーミング放送でも見る事が出来るそうです。

#これぞ、アマチュア無線家精神ですよね。

2003年12月19日

Hams Help Rescue Sailors

米CQ誌のニュースによると、The Maritime Mobile Service Netが9月に沈没したSV Endless Journey号の乗組員の救助に、大きな役割を果たしたそうです。

14.300MHzのネット周波数上で、Endless Journey号の非ハムの乗組員からのメーデーを受信したネットの副マネージャーであるVE3IIは、浸水が激しいと言う状況を聞いた上で、すみやかに沿岸警備隊にフォーンパッチを接続し、また沿岸警備隊が現地に到着するまでの通信を、この周波数で確保し続けたそうです。

なお、船は沈没してしまいましたが、乗組員は全員無事救助されたそうです。

VK Hams Lose 420 to 430 MHz

米CQ誌のニュースによると、オーストラリアにおいてアマチュア無線に対して許可されていた420MHz〜430MHzまでの周波数が、消防署の通信ネットワーク、及びモバイルデータネットワークに妨害を与える恐れがあるため、使用出来なくなるようです。

なお、残る430MHz〜440MHzの周波数に関しては、現在アマチュア無線での使用が継続出来るように、The Wireless Institute of AustraliaがACA(Australian Communications Authority)に対してロビー活動を行っているそうです。

#これは、無線IDタグとかも関係ある話かも知れませんね。日本でも同様の問題がある訳ですが、どうなるでしょうか?

2003年12月15日

Contact Santa's Workshop on HF

eHAM.netのニュースによると、癌で苦しむ子供たちのために、米国アイダホ州の非常通信サービスに参加しているアマチュア無線家が、ユニークなボランティア活動を行うそうです。

アイダホ州のRACES(Radio Amateur Civil Emergency Service) groupによる、このボランティアの内容は、HF帯(7MHz)を使って、北極のサンタクロースの工房にいるサンタさん(または、サンタさんの助手の人)と子供たちを交信させてあげようと言う物で、ご自分の子供さんとの交信を希望される保護者の方は、こちらのサイトから申し込むとQSOのスケジュールを組んでもらえるそうです。

もちろん、北極の工房にいるサンタクロース(もしくは、サンタさんの助手の人)は、交信する子供さんの事は全て知っているので、子供さんの個人的な要望に答えてあげる事が出来るそうです。

なお、このサービスはアメリカ国内に限られるようで、日本からは申し込めない所が残念ですね。

#こう言う事が出来るのが、アメリカのハムの素晴らしい所だと思います。「目的外通信が云々」とか言う方はいないんでしょうね。良い事です。

2003年12月14日

DXペディション用レンタルシャック

今年のお正月に海外に出かける方もいらっしゃると思いますが、海外での運用をしながら年越しをすると言うのはいかがでしょうか?

日本では、YAESUのレンタルシャックが有名ですが、DX shackさんでは、カリブ海のグアダルーペ (FG)、セント ルーシア(J6)、ベトナム(3W)、カンボジア(XU)の4カ国でレンタルシャックを経営されています。また、ラオス(XW)でもレンタルシャックの建設を計画しているようです。

上記のホームページでは、日本語の案内も完備されていますので、ご興味のある方は、一度覗いてみてはいかがでしょうか?

#やはり、海外に無線機材を担いで行くより、楽に海外運用ができるのはありがたいですよね(笑)

2003年12月12日

NORADによるサンタクロース追跡ミッション

1958年以来、毎年行われているNORAD(北米航空宇宙防衛司令部)による、世界中の子供たちのためのサンタクロース現在位置追跡ミッション(Norad Tracks Santa)ですが、今年も行われるそうです(詳しくは、こちらへ。日本語です。)

なぜ、NORADがサンタクロースの追跡ミッションを行うようになったのかは、不思議な物語があるのですが、それについてはこちらをご覧下さい。

#こう言うことが出来るのが、アメリカ人の良い所ですね。だから嫌いになれないんだよなぁ(笑)

2003年12月11日

New CW Character

HamWaveのニュースによると、モールス符号に新しい文字を追加する草案を、ITU Radiocommunication Sector (ITU-R) Study Group 8が提出したようです。

新しい文字は、電子メールなどで多用される「@」で、AとCの組み合わせ(.--.-.、ト ツー ツー ト ツー ト)になるそうです。

先日のWRC03で国家間アマチュア無線通信におけるCW条項が撤廃された訳ですが、ITUはモールスを忘れた訳ではないと言う事ですね。

#良いことです...でもいきなりこの符号を打たれたら面食らうだろうなぁ(笑)

2003年12月09日

スウェーデンのアマチュア無線TV番組

RSGB(the Radio Society of Great Britain)のHP上のニュースによると、スウェーデンの衛星TVチャンネル'Club-TV' が、アマチュア無線の専門番組を放送する事を計画しているそうです。

なお、'Club-TV'は、ビデオカメラを使えビデオの内容を編集することができる、ヨーロッパ周辺のアマチュア無線家より、アマチュア無線の様子を撮影したビデオテープを、番組内で放送するために募集していると言う事です。

#なんか、アマチュア無線版「さんまのカラクリTV」みたいで面白いですね。でも、日本では企画をプロデューサーが上げた瞬間に却下されるだろうなぁ(笑)

Logbook of the World Continues to Grow

eHAM.netのニュース(ARRL Letterの転載)によると、先日ARRLがサービスを開始した、Logbook of the World(LoTW)電子QSL認証システムですが、現在の所、5000人の登録ユーザーによって2540万QSOのログがアップロードされているそうです。

なお、LoTWに日本から登録するのは以下の手順が必要です。

1)LoTWのクライアントソフトウェアを、こちらからダウンロードする。
2)ソフトをインストールして、TQSLCertを起動する。
3)ファイルメニューより、New Certificate Requestを選択して、ダイアログの指示に従って必要なデータを入力する(最初の登録ならUnsignedをチェックする必要があります)。
4)保存した.tq5ファイルを、ここからアップロードする。
5)郵政省メール(電子メールではなく)で、下記の住所に、局免許状、(多分)従事者免許証、さらに運転免許証やパスポートなどのコピーを送る(多分、全ての書類は英文である必要があると思います)。

  Logbook Administration
  ARRL
  225 Main Street
  Newington, CT 06111
  USA

#...相変わらず面倒くさいですけど、信頼性を上げるためにはこれくらいの事をしないといけないんでしょうね(笑)

2003年12月06日

New General Class Question Pool Released

eHam.netのニュースによると、2004年7月1日以降、米国アマチュア資格試験のジェネラルクラス(Element 3)の問題集(question pool)が変更になるようです。

問題集の中身は432問に拡張され(従来より50問ほど増える)、主にアマチュア無線の運用に関わる問題等々が増加したそうです。

当クラブのメンバーで、岡山VECのVEでもある中出(JA3AVO)OMによると、「すでに勉強を始めている方は来年の5月までに合格しちゃいましょう。それ以降を狙っている方は、問題集(question pool)を間違わないように、ダウンロードしてください。」との事です。

今回変更になる、新しい問題集はこちらからダウンロード出来ます。

なお、米国アマチュア資格に関しては、日本国内の各VECによる試験が行われていますが、免許証がFCCより郵送で送られてくる都合上、米国内で郵便が受け取れる住所(これは私書箱でも、知り合いの家でもかまいません)が必要です。

#問題も増えちゃう事ですし、米国の資格取得を目指しておられる方は、来年の6月までに少なくともジェネラルまでは取っちゃいましょう。


TNX JA3AVO

2003年12月04日

Youth columnist invited to do youth column for YLRL

ARRLのHP上のニュースによると、ARRL Webのヤング・コラムニストで、現在14歳の女子高生である、Andrea Hartlage(KG4IUM)さんが、Young Ladies' Radio League, Inc.(YLRL)のYL Harmonics newsletterにコラムの連載を依頼されたそうです。

彼女の最初のコラムの内容は「ハム・バンド上の女性の音声は、どうして注意を集める傾向があるのか」だそうです。

#14歳の女性らしい視点ですよね。でも、14歳じゃなくても、女性の声なら注目を集めると思うけど(笑)

ARRL member turns 100!

ARRLのHP上のニュースによると、 ARRLのメンバーであるアリゾナ州にお住まいのCliff Fay(K7BQ)さんが、12月2日に100歳を迎えられたそうです。

また、Fayさんは現在もアクティブにハムを続けておられるそうで、28MHz帯で行われている地元のクラブネットに毎回チェックインされており、またthe Lions Club's annual Hunting Lions in the Air コンテストの常連参加者でもあるそうです。

Fayさんは、1916年に9ARGのコールサインでハムを始められてから、84年間に渡ってアマチュアのライセンスを維持しており、また35年間ずっとARRLのメンバーだそうです。

#おめでとうございます!>FayOT
#そして、もうひとつの100年ネタでした(笑)

2003年12月03日

Hamvention 2004 Will Be at Hara Arena

米CQ誌のニュースによると、開催地が変更になるんじゃないかと言う噂があった2004年度のハムベンションは、開催地の変更をせずにデントンで開催される事が決定したそうです。

また、開催を主催しているDayton Amateur Radio Associationの議長であるGary Des Combes(N8EMO)さんは、今後のハムベンションは雇用したスタッフではなくボランティアベースで運用していくように方針を変更すると語っているそうです。

#やはり趣味の世界のコンベンションは、ボランティアベースで...と言う事でしょうね。で...日本は?(笑)

QRZ.COM回線増強

世界的に有名なコールサイン検索&ニュースサイトのQRZ.COMですが、ユーザーの増加に伴うネットワークトラフィックの増大に対応するために、2〜3週間以内に、回線の増強を行う事を予定しているそうです(詳しくはこちらへ)。

現在のQRZ.COMのバックボーンへの接続は、T1回線で行われているようですが、さらにT1回線をもう1本増設して、帯域幅を2倍にするようですね。

なお、この増強に伴うサイト維持費用の増加が見込まれるため、QRZ.COMの創設者であるFred Lloyd(AA7BQ)さんは、以下の支援をハムコミュニティに求めています。

1)QRZ.COMのCD-ROM($24.95)の購入。
2)CD-ROMが不要な場合は、ドネーション。
3)QRZ.COMのサイトから、広告主のサイトにアクセスする。

#私もCD-ROMを一枚買おうかなと思っています。お世話になってますもんね(笑)

2003年11月30日

モールスの廃止に関する戦い

先日からお伝えしていますように、世界中でアマチュアの試験からモールスを廃止するかどうかについて、熱い議論が交わされている訳ですが、廃止する事を支持する方が団体を立ち上げているようです。

No-Code International(TM)がその団体なのですが、やはりアメリカ人って行動が早いなぁと思います。

ちなみに、この団体と正反対の活動をしている団体もちゃんとありまして、The International Morse Preservation Society(FISTS)がその団体です。

各団体の主張は、各々のHPをご覧下さい。

#面白いと言うか、すごいなと言うか(笑)

2003年11月25日

Denmark to Abolish Mandatory CW Test

eHam.netのErik Schmidt (OZ1ES)さんの投稿によると、デンマークでもCWの受信テストを廃止する事が決定したそうです。

また、Cクラスライセンス(VHF以上で1KWまで)をAクラスライセンス(全てのバンドで1KWまで)にアップグレードし、Bクラスライセンス(VHF以上で100Wまで)を、全てのバンドで100Wに操作範囲を拡大し、さらにDクラスライセンス(V/Uのみで50Wまで)は、A〜Cクラスライセンスの監督下であれば、全てのバンドでの運用を許可すると言う風に変更するそうです。

#...デンマークってややこしい制度だったんですねぇ。V/Uで1KWまでってのも豪気な話ですが(笑)

また、70MHzバンドも許可するそうです。これは、イギリス等々でも運用されてるようですね。

なお、以上の変更は、2004年の1月1日から適用されるようです。

予想通り、雪崩を打ってEU各国はCW試験の廃止に動いていますが、日本はどうするのでしょうか?

#例によって、ずっと現行制度のままだったりして(汗)

2003年11月23日

電信の試験を廃止する事が決定している国々

RSGB(Radio Society of Great Britain)の記事によれば、現在下記の国々が、アマチュアの試験から電信の試験を廃止することを決めているようです。

英国、スイス、ベルギー、ドイツ、ノルウェイ、オランダ、アイルランド、シンガポール、ルクセンブルグ公国。

う〜ん、ヨーロッパの国々は(多分CEPTの絡みもあるのでしょうが)、雪崩を打って廃止の方向に走りそうですね。

一方アメリカでは、現在の免許のクラスをノビス、テクニシャン、テクニシャン+は統合し、ジェネラルとエクストラも統合し、テクニシャンとエクストラの2クラスにする。また、HFに出るための条件としての電信試験は廃止すべきだが、ペーパーテストに加点する事が出来ると言う条件で、電信の試験を残すと言う方法を、FCCに請願した方々がおられるそうです。

#でも、ノビス、テクニシャンの人は良いんだけど、テクニシャン+の人は電信の試験は受かってる訳だから、ちょっと損なような気もしますね。..しかし、この件に関する日本での動きがほとんど見られないような気がするんですけど、動いているのかなぁ...。なお、アメリカのアマチュア制度って、最近色々変わっているので、クラスの種類について間違ってたらごめんなさい(汗)

QRZ's Practice Amateur Radio Exams

アメリカのアマチュア無線の資格試験は、日本でも各地のVEチームによって行われていますが、問題は全て英語で出題されるため、なかなか勉強もままならないのが現状だと思います。そこで、色々と勉強の手段を考える訳ですが、結構よさそうなページを見つけました。

QRZ.COMが提供しているQRZ's Practice Amateur Radio Examsは、Web上でのVE試験シュミレータでTechnician Class(35問)、General Class (35問)、Extra Class(50問)の問題を、次々と試験形式で出題し、最終的な回答率を表示してくれると言う物です。

最近は、ページをまるごと翻訳してくれるサイト(例えば、Exciteとか@Niftyとか)がありますので、かなり便利なページと言えると思います(クイズ系ゲームのようで、楽しく挑戦出来ますし)。

アメリカの資格試験を受験する事を考えておられる方は、一度これに挑戦してみてはいかがでしょうか?

#なお、私は今日の04:00くらいにへろへろの頭で挑戦して見ましたが、Technicianの問題で正答率は65%くらいでした(汗)

カナダのCW条項の撤廃に関する動向

RAC(Radio Amateurs of Canada)のホームページのニュースによると、RACはカナダのIndustry Canada(産業省と訳すのでしょうか?)からWRC-03の結果を受けて、モールス試験をアマチュアの試験から廃止する事に関する報告書を求められていましたが、先日提出したそうです。

内容の概要は、

  • 基本的には廃止するべきだが、外国での運用資格の証明を得るためのCWの資格試験は継続する必要がある。
  • HFを運用できる資格の試験内容を、厳しくすべきである(これは、現行のBasicの試験が簡単なんでしょうか?)。
  • 現在の資格制度(Basic、Basic+Morse、Advanced)をBasic、Intermediate(Basic+Morseを置き換える)、Advancedの3制度に変更する。
  • Intermediateクラスの操作範囲は、現在より拡大させるべきである。
と言う事のようです。

QRZ.COMに投稿されたこのニュースに関して、かなり大きな反響がQRZ.COMのBBSであったようで、賛成派と反対派で激しく議論がされたようですね。

まあ、カナダでもアマチュアの80%がBasicクラス(V/UHFしか運用できない)だそうですから、上級クラスを持っている人が反対するのもむべない事かも知れません。

日本でも同じような事が起こりそうですが、さて...。

LoTW(Logbook of The World)

ARRLが9月15日から開始しているLoTW(Logbook of The World)と言う、インターネットQSLシステムですが、どう言う物がちょっと試して見ました...が、米国の局は比較的簡単に手続きが出来るのですが、米国外の局は手続きが大変見たいです。

ログの正当性を保障するために、専用のソフトウェア(TrustedQSL)を使用するのですが、これでログをLoTWにアップロードする際に、Certificate Fileと言う暗号化キーのファイルをARRLからもらう必要があります。

米国のハムはFCCのデータベースと申し込んだ住所が一致すればいいだけなんですが、米国外のハムは局の免許状のコピーと免許状と同じ名前が書かれている、所属している国家の発行するなんらかの免許証(例えば運転免許証)のコピーを、郵政省(今は公社か(笑))メールでARRLに送ってくださいと言う事のようです。

...日本の運転免許証には英文の名前は書いてないはずなんですけど(汗)

と言う訳で、日本ではLoTWの普及は遅れる予感がひしひしとします。

#なお、ARRL発行のアワードに対する証明をLoTWで行ってくれるようなんですが、手数料(100エンティティで$20)を取るようですね...う〜ん、妥当な金額なんだろうか(笑)

2003年11月22日

呆れたハム、逮捕される(アメリカの話です)

QRZ.COMのN3IVKの投稿によると、アメリカ・ウィスコンシン州の警察チャンネルに9ヶ月間に渡って、Hなビデオの音声を流して妨害を加えた廉で、ウィスコンシン大学の計算機科学の学生で、ハムでもある25歳の男が逮捕されたそうです(名前を出さないのは、一応武士の情けと言う事で)。また彼は、コンピュータのクラッキングに関わる16もの重罪の容疑もかけられているそうです(現地の新聞記事はこちらへ)

なお、この件に関する捜査には現地のハムが協力したそうで、現地のアマチュア無線家のイメージダウンは、かろうじて避けられたんじゃないかと思います(新聞でもちゃんと報じられていますし)。

しかし、どこにでもいるもんですねぇ...日本でこう言うアホな事件で新聞沙汰にならない事を祈りましょう。

More Countries Drop Code Tests

米CQ誌のニュースによると、9月15日にアイルランドのCommission for Communication Regulationは、WRC-03の結果に従ってアマチュアのライセンス試験よりモールス符号の試験を廃止したそうで、クラスBライセンスの取得者は、即日最高クラスのライセンスと同様の扱いになったそうです。

また、すでにノルウェー、オランダ、オーストリア、シンガポール(アジアで初)においては、電信の試験が廃止される事が決定されており、さらにニュージーランドでも廃止する方向で検討中だそうです。

ちなみに、米CQ誌の読者への調査では、エクストラの試験から電信を廃止するのは、賛成/反対がおおむね半々だそうですが(ジェネラルからは撤廃しても良いと言う意見が大半だそうです)、ノビス/テクニシャンが自動的に上級クラスの操作範囲を得る事には、概ね反対のようですね。

さて、日本ではどうなるでしょうか。

K6DUE, ISS Commemorative Event

eHam.netに対するW1AWによるARRLのブリテンの転載に、8月16日にサイレント・キーになったロイ・ニールさん(K6DUE)の記念イベントを、11月29日〜30日にかけて行うと出ています。

上記の期間中には、現在ISSに滞在している8人の乗組員が、地上のアマチュア無線局と交信を行うそうです。また、12月末までに、音声(NA1SS)あるいはパケット(RS0ISS)で交信した局に対しては、特別記念証(QSLカードかな?)を発行するそうです。

なお、ロイ・ニールさんは、宇宙開発関係のNBC特派員を長年勤められた方で、Space Amateur Radio EXperiment (SAREX)やAmateur Radio on the International Space Station (ARISS) の実現に深く関わって来た方です。

この期間中は、ISSからのアクティビティが期待出来ますので、ISSと交信を希望する方は、是非挑戦して見てはいかがでしょうか?

注)ISS(International Space Station/国際宇宙ステーション

South Africa Recommends Morse Compromise

eHAM.netのZS1ANの投稿によると、南アフリカにおけるアマチュアの試験において、電信は撤廃しないが、最高クラスライセンス(プリフィックスがZS)に関しては、現行の12wpmから5wpmに落とすと言う事で妥協しましょうと言う意見を、SARL(南アフリカアマチュア無線連盟)が提案したようです。

南アフリカでは、ZSライセンス所有者の全ての試験より電信が廃止される事に対する反発が強いそうで、それに対する妥協案と言う事のようですね。

9月には、IARUの会議上で、今年のWRC-03の結果を踏まえて、各国の連盟に「所属国の関係官庁に、モールス試験の撤廃を要請してください」と言う指示を出す事が決定されていますので、南アフリカの連盟も色々と苦慮している事が伺えます。

Morse Code Dropped in VK

VK4KSSのQRZ.COMへの投稿によると、オーストラリアのACA(Australian Communications Agency)は、先般のWRC-03の結果を受けて、2004年の1月1日より、アマチュア無線のライセンス試験から電信の試験を廃止すると発表したようです。

なお、IntermediateとLimitedクラスの人は、2004年1月1日よりUnrestrictedクラスの周波数帯を使用出来るようになる一方、Noviceクラスの人は特に恩恵は与えられないようです。

世界中でアマチュアの電信試験が廃止されている中、日本はどう言う対応を取るのか注目ですね。