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2003年11月30日

モールスの廃止に関する戦い

先日からお伝えしていますように、世界中でアマチュアの試験からモールスを廃止するかどうかについて、熱い議論が交わされている訳ですが、廃止する事を支持する方が団体を立ち上げているようです。

No-Code International(TM)がその団体なのですが、やはりアメリカ人って行動が早いなぁと思います。

ちなみに、この団体と正反対の活動をしている団体もちゃんとありまして、The International Morse Preservation Society(FISTS)がその団体です。

各団体の主張は、各々のHPをご覧下さい。

#面白いと言うか、すごいなと言うか(笑)

H-IIAロケット打ち上げ失敗

みなさんすでにご存知でしょうが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が情報収集衛星(偵察衛星)2機を載せた「H-IIA」6号機を、11月29日に打ち上げましたが、補助ロケットを分離できなかったため軌道投入を断念し、H-IIAを司令室からの指令で爆破しました。

現在の所、補助ロケットのノズルが損傷したため、ロケットの分離機構が高熱のため損傷し、分離が出来なかったのではないかと言う観測が、JAXAの方から出ています。

大変残念な事ですが、JAXAのスタッフがこれにめげずに前に進んで下さる事を願っています。

#なお、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙科学研究所(ISAS)、宇宙開発事業団(NASDA)が10月1日に統合されて出来た組織です。

2003年11月29日

「オーロラの彼方へ」地上波初登場

日本テレビさんのホームページによると、2000年ロードショーの、アマチュア無線を前面に押し出した映画「オーロラの彼方へ(FREQUENCY)」が、12月5日の21:03から、日本テレビ系列の金曜ロードショーで放送されるそうです。

ロードショー当時は、世界中のアマチュア無線家の間で話題になった映画です。未見の方は、この機会に是非ご覧下さい。

2003年11月28日

USS Hornet on the air for Pearl Harbor Day!

QRZ.COMに対する投稿によれば、退役後にカリフォルニアのAlameda Pointに繋留/展示されているアメリカ海軍の空母ホーネットのアマチュア無線クラブ(USS Hornet ARC、NB6GC)が、日本軍による真珠湾攻撃が行われた日(12月6日〜12月7日)に合わせて、特別運用を行うそうです。

なお、NB6GCと言うコールサインの所以は、第二次大戦時のホーネットに割り当てられたコールサインが、NBGCだった事から来ているようです。

しかし、記事と一緒に投稿されている記念運用用のQSLカードのデザインが...珍しいQSLカードが欲しい方は、一度呼んで見てはいかがでしょうか?(汗)

なお、展示されている空母ホーネットについては、こちら

3.5/3.8MHzの5エレ八木アンテナ

ものすごいモンスターアンテナを、日本国内で見つけました。

広島県にお住まいの姜仁秀OM(7J4AAL)が建設された3.5/3.8MHzの5エレ八木(クリエイトデザイン特注、CL75CX−M)なんですが、諸元は、

 ゲイン:
 3.8MHz 11.5〜13.5dBi
 3.5MHz 10.5〜12.5dBi
 エレメント長(最長):44m
 ブーム長:42m
 回転半径:29.4m
 質量:約1300kg

ものすごいですね(汗

もちろん、このアンテナは3.5/3.8MHzのビームアンテナとしては、世界最大だそうで、またこのアンテナのブーム部分は1.9MHzのダイポールとしても使用出来るそうです。

#しかも、ものすごく広い敷地に、アンテナタワーが山のように立ってます...羨ましいですね。

ARISSスクールコンタクト

eHam.netに転載されたARRLのブリテンによると、ISSの第8次クルーによるARISSスクールコンタクトが、11月25日に、オーストラリア南部のRenmark Primary Schoolとの間で行われたそうです。

また、今回のISS側のオペレーターは、第8次クルーの指揮官であるMike Foale(KB5UAC)さんで、Mikeさんの初めてのARISSスクールコンタクトだったそうです。

Roy Neal, ARISS Commemorative Event Start

先日お伝えした、ARISSによるロイ・ニールさん(K6DUE、8月16日にサイレントキー)の記念イベント(11月29日〜11月30日)の詳細スケジュールが、eHam.netに転載されたARRLのブリテンに出ています(ARRLによる写真入りの同記事はこちらへ)。

使用する周波数は以下の通りです(PhoneのモードはFM)。

ARISS Frequencies
Worldwide voice and packet downlink: 145.80 MHz
Voice uplink for Region 3: 144.49 MHz
Worldwide packet uplink: 145.99 MHz

また、日本との交信が可能な時間帯は、以下の通りです。

Japan:
Nov 29:
0844-0856 UTC (North)
1022-1032 UTC (North)
1158-1209 UTC (North)
1334-1345 UTC (Central)
1511-1519 UTC (South)
Nov 30:
0741-0754 UTC (North)
0920-0930 UTC (North)
1056-1106 UTC (North)
1231-1243 UTC (Central)
1408-1418 UTC (South)

先日お伝えしました、ARISSの第2フェーズの機材(KENWOOD TM-D700E、日本のARISSチームによる寄付)はすでに8月31日にロシアのプログレスによって運搬され、ISSに搭載されているようなので(詳しくはこちらへ)、この機材を今回のイベントに使っていれば、出力が最大25Wに増力されるため、追尾システムなしのGPアンテナでも交信できる可能性があるそうです。

#さらに、VertexStandardのFT-100も後日搭載される予定だそうです。

少なくとも、受信は出来る可能性が大ですので、みなさんも一度ワッチして見てはいかがでしょうか?

#なお、交信を試みる場合は、ショートQSOを心がける事を、くれぐれもお忘れなく。

2003年11月27日

JARL Moves to Remove JA CW Exams

eHam.netの記事によると、11月22日に行われたJARLの第464回の理事会において、「アマチュア無線技士の国家試験から電気通信術の試験を廃止して欲しい」との要望を、JARLから総務省に提出する事が了承されたそうです。

アメリカのニュースサイトで知ったと言うのも何ですが(苦笑)、JARLのページの該当記事は会員専用ページにありますので、会員の方はそちらで確認して下さい

#直接リンクしたら、データベースエラーになるようなので...まずい仕様だよなぁ(笑)

他の国では会員の意見をまず聞いてから、委員会を作って検討した上で、具体的な提案を持って要望を出しているようなのですが(例えば、現行のライセンスのアップグレードはどうするのかとか)、JARLの場合は違うのかな?

いずれにせよ、これからの動向が注目です。

2003年11月26日

FCZ研究所の寺子屋シリーズキット、生産終了

アマチュア無線応援団 Calibrationさんによると、大久保OM(JH1FCZ)のFCZ研究所で生産されている「寺子屋キット」の生産が、FCZ研究所のスローダウンに伴い終了するようです(詳しくはこちらへ)。

なお、生産が終了したキットの一部は、Calibrationさんが生産を引き継ぐそうです。

#通信販売をCalibrationさんに委託されたのが、スローダウンの第1弾で、今回の生産終了が第2段だそうですが...まだまだがんばって頂きたいです。

LDG AT-1000

高出力のリニアアンプを使う場合、アンテナのチューニングを手動式のチューナーで行っている方はかなり多いんじゃないかと思いますが、安価かつ高耐入力のオートアンテナチューナーを見つけました。

LDG Electronics, Inc.AT-1000は、HF帯+50MHZ帯のオートアンテナチューナーで、耐入力はHF帯で1KW(SSB)、750W(CW)、500W(Digital)、50MHZ帯で100Wです。

定価は$599なんですが、W4RT Electronicsさんでは、なんと$479(5万2000円くらい)で売られています。

まあ、送料を入れると6万円くらいかかると思いますが、MFJのマニュアルチューナーと同じ(もしくは安いくらい)ですので、アンテナチューナーをお探しの方は、一度ご検討してみてはいかがでしょうか?

#メーカーの回し者ではありませんので念のため(笑)

EZ HANG

アマチュア無線向け商品ネタをひとつ。

ワイヤーアンテナを簡易的に上げる時に(例えば移動運用の時とか)立ち木を利用する事があると思いますが、高く上げようと思うと、1)はしごを使う、2)木に登る、3)根性でロープを投げる(笑)、と言う面倒な作業が必要ですよね。

そこでこのEZ HANGの登場です!

このEZ HANGを使えば、今まで面倒だった立ち木へのワイヤーかけもほんの一瞬ですみ、しかも腕力も必要としません!

...と深夜の通販番組風に紹介して見ました(笑)

実際の商品は、リンク先をご覧になればわかりますが、要するにでっかいパチンコに錘つきのワイヤーが付いていて、それを立ち木に向かって打ち出すと言う物のようです。

なんか、日本で使うと色々と問題がありそうですが、商品の説明によると「No dangerous bow-and-arrow」...要するに弓矢より安全だとなっています。

#そりゃ弓よりは安全でしょうけど...てか、アメリカのハムは、ワイヤーを木に引っ掛けるのに、弓なんて使うのかしらん(笑)

お値段は、ワイヤー付きのフルキットで$99.95+海外向け送料$31.05、合計で$131(14300円)ぽっきりのお買い得価格。

どうですか、お客さん!(笑)

#日本の法律で禁止されている恐れもありますので、購入される方は自己責任でどうぞ...おられないと思いますけど(笑)

2003年11月25日

Denmark to Abolish Mandatory CW Test

eHam.netのErik Schmidt (OZ1ES)さんの投稿によると、デンマークでもCWの受信テストを廃止する事が決定したそうです。

また、Cクラスライセンス(VHF以上で1KWまで)をAクラスライセンス(全てのバンドで1KWまで)にアップグレードし、Bクラスライセンス(VHF以上で100Wまで)を、全てのバンドで100Wに操作範囲を拡大し、さらにDクラスライセンス(V/Uのみで50Wまで)は、A〜Cクラスライセンスの監督下であれば、全てのバンドでの運用を許可すると言う風に変更するそうです。

#...デンマークってややこしい制度だったんですねぇ。V/Uで1KWまでってのも豪気な話ですが(笑)

また、70MHzバンドも許可するそうです。これは、イギリス等々でも運用されてるようですね。

なお、以上の変更は、2004年の1月1日から適用されるようです。

予想通り、雪崩を打ってEU各国はCW試験の廃止に動いていますが、日本はどうするのでしょうか?

#例によって、ずっと現行制度のままだったりして(汗)

ココス島(VK9C)DXペディション

NG3K Amateur Radio Contest/DX Pageによるとココス島(VK9C)よりのQRVが、2003年11月27日〜12月7日にかけて、VK9CJ(JA1KJW、中山OM)、VK9CV(JA8VE、斎藤OM)のお2人によって行われるようです(ここのリストの該当日をご覧下さい)。

#ちなみに、ココス島はこんなところだそうです。いいなぁ。

eQSOソフトウェアバージョンアップ

WIRES-IIの記事を書く時に、eQSOのHPを見に行きましたら、タイミング良くこちらもバージョンアップされていました(笑)

現在のeQSOクライアントのバージョンは1.20なのですが、これにWideScreenバージョン(要するにテキストエリアが広くなってる)が追加されたようです。

少し前までは、今ひとつすっきりしないデザインだったHPも、かなりちゃんとしたデザインになっていますので、興味のある方は覗きに行って見て下さい。

#クライアントの出来も向上しているようです。

WIRES-IIソフトウェアアップデート

バーテックススタンダード(旧八重洲無線/スタンダード)さんのインターネットQSOシステム、WIRES-IIのソフトウェアが、Ver3.12にバージョンアップされたようです。

今回のバージョンアップは、Ver3.10から加わった、ラウンドQSO機能に対するバグフィックスが主なようですね。

eQSOが基本的に無料なのに対して、こちらはインターフェースユニットを購入する必要がある(定価、2万2000円)ので、なかなか導入しにくい所がありますが、ソフトウェアの方もかなりパワーアップしていますので、興味のある方は一度HPを覗いて見てはいかがでしょうか?

なお、WIRES-IIのレビューはこちらにあります。

#DOS/VマガジンのHPで取り上げられてる所が面白いですね(笑)

2003年11月24日

ヨーロッパ島(FR/E)DXペディション

ヨーロッパ島(FR/E)からのQRVが、2003年11月25日(明日!)〜12月15日にかけて、TO4EとTO4WW(WW DX Contest用)のコールサインで行われるようです(詳しくは平野OM(JA2MNB)のHP上のこちらへ)。

なお、ペディション参加メンバーは2000年からずっとこのプロジェクトを進めていたそうで、努力が実っての今回のQRVだそうです。

#私も呼びたい所ですが、PSK31に出てくれるかなぁ(笑)

アベス島(YV0)ペディション

3Y1のペディションが2005年に延期になって、がっかりしている方もいらっしゃると思いますが、その代わり(と言ってはなんですが)、長らくブランクのあったアベス島(YV0)からのQRVが、2004年の1月〜2月の間に行われるそうです(詳しくは吉田OM(JA3AAW)のHP上のこちらへ)。

DXerのみなさんには、良いお年玉になるのではないでしょうか?

#もちろん、筆者の設備では太刀打ちできない可能性が大ですが(涙)

イタリアのリニアアンプメーカー

WEBを検索していて、面白いメーカーを見つけました。

イタリアのRM Costruzioni Elettroniche S.n.c.と言うリニアアンプや電源などのメーカーなのですが、お値段がとても安いんですね。

例えば、KLV 1000 Pと言う700W(CW)/1400W(SSB)のリニアアンプですが、なんと546ユーロ(日本円で7万円くらい)しかしません。

と思っていたのですが、KLV-1000ってCB帯用のアンプだとクラブのメンバー(TNX JA3GLU)から指摘がありましたので、調べてみたらその通りでした(アメリカでもCBショップでしか扱っていない)。

そりゃ安いはずだ...と思っていたらKLV-2000という、今度はまともにアマチュアバンドをサポートしているアンプもあるようで、値段を調べて見たら...やっぱり$750(日本円で8万円くらい、eHam.net調べ)しかしません。

東京ハイパワーさんのHL-1KFX(500W)の定価が18万5000円ですので、この安さは特筆物だと思います...たとえ相手が真空管式のCBバンド上がりのリニアだとしても(笑)

海外でペディションを行うと、イタリアの局が群を抜いて他のEU各国の局より信号が強力なのに気がつきますが(ついでにマナーが悪いのにも気がつきますHi)。

もしかしてリニアが沢山売れているから安くなっているのでしょうか?(笑)

という訳でもないようです...。

ピーター1世島ペディション

齋藤OM(JA7SSB)が主宰されているThe Hamradioによると、来年の初春(425DXNewsによると2005年に延期)にピーター1世島(3Y1)のペディションが、ボブさん(K4UEE)とフィドルさん(K0IR)によって計画されているそうです(詳しくはこちらへ)。

3Y1からのQRVは国際ペディションチームによる3Y0PIから10年間行われていないそうで、今回のペディションが行われると、通算3回目になるそうです。超レアエンティティですね。

#余談ですが、齋藤OMはICOMのIC-7800を買わはるんですね。流石です。

JARL A1 CLUBのCW試験廃止に関するアンケート

世界中で話題になっている、WRC-03の結果によるアマチュア無線の資格試験からのモールスの廃止の件ですが、日本ではあまり話題になってないのかなと思っていましたら、JARL A1 CLUBのサイトで、ちゃんとアンケートが取られていました(さすが!)。

現在の所、現状維持&一部を何らかの形で残す事を支持している方が、概ね70%くらいいらっしゃるようですが、これはサイト及びクラブの性格上多少のバイアスはかかっているとは思います。

いずれにせよ、私の知る限りでこう言う形で意見募集をしている日本のサイトはここだけですので、みなさんもアンケートに答えて見てはいかがでしょうか?

#もっとも、実際に個々のアマチュアの意見が反映されるかどうかは、某団体の努力によってくるとは思いますが。

ニュージーランド製のCW練習ソフト

New Zealand Association of Radio Transmittersのサイトを見ていたら、かなり良いモールスの練習ソフトを見つけました。

このページここからダウンロード出来るのですが、練習をスタートすると、まず最初にモールス符号が流れて、一定時間入力をしないと画面に該当の文字が表示され、もう一度同じ符号が流れる、何回か正解すると別の符号が流れるのですが、また前にやった文字に戻る事もある...と言う風に、かなり自然な流れで練習が出来ます。

実際、しばらく使用してみて「もっと早くこのソフトを知ってたらなぁ」と感じました。

もちろんフリーウェアですし、大変お勧めです。モールスの練習でお悩みの方は、是非一度お試し下さい。

2003年11月23日

JA3RLのアンテナメンテナンス工事

本日(2003年11月23日)、大阪府池田市の池田市民文化会館に設置されている、JA3RL/JA3YRLのアンテナタワーと各バンドのアンテナ群のメンテナンス工事が行われたそうです。この工事には、大阪府と兵庫県から10数名の有志が参加し、当クラブからも有志が数人参加しました。

なお、「JARL局JA3RLとJA3YRLは、毎月第2日曜日には、池田市民文化会館1階ロビーにて公開運用を行っておりますので、是非運用に来て欲しい」と言う事です。

この工事について、詳しくはこちらから「JA3RLアンテナ工事支援」をご覧下さい。


TNX JI3DNN

電信の試験を廃止する事が決定している国々

RSGB(Radio Society of Great Britain)の記事によれば、現在下記の国々が、アマチュアの試験から電信の試験を廃止することを決めているようです。

英国、スイス、ベルギー、ドイツ、ノルウェイ、オランダ、アイルランド、シンガポール、ルクセンブルグ公国。

う〜ん、ヨーロッパの国々は(多分CEPTの絡みもあるのでしょうが)、雪崩を打って廃止の方向に走りそうですね。

一方アメリカでは、現在の免許のクラスをノビス、テクニシャン、テクニシャン+は統合し、ジェネラルとエクストラも統合し、テクニシャンとエクストラの2クラスにする。また、HFに出るための条件としての電信試験は廃止すべきだが、ペーパーテストに加点する事が出来ると言う条件で、電信の試験を残すと言う方法を、FCCに請願した方々がおられるそうです。

#でも、ノビス、テクニシャンの人は良いんだけど、テクニシャン+の人は電信の試験は受かってる訳だから、ちょっと損なような気もしますね。..しかし、この件に関する日本での動きがほとんど見られないような気がするんですけど、動いているのかなぁ...。なお、アメリカのアマチュア制度って、最近色々変わっているので、クラスの種類について間違ってたらごめんなさい(汗)

73 Magazine Says '73 and QRT'

eHAM.netに転載されたThe ARRL Letter, Vol 22, No 40によると、1960年10月より43年間の長きにおいて出版されていた73 Amateur Radio Today magazine(米73誌)が、資金不足に陥ったため、2003年9月号を最後に休刊する事になったと、米73誌の創設者のWayne S. Green II,世(W2NSD)が発表したそうです。

雑誌の人気のピーク時の1970年代から1980年代にかけては、広告、記事およびコメントで300ページ以上のボリュームがあったそうですが、Greenさんが他の分野のエッセイに夢中になりだした(陰謀説とかAIDSやガンの治療法についてとからしいですが)頃から、人気が落ちていったようですね。

もちろん、アメリカのアマチュア無線人口が、ピーク時より少なくなっているのも原因の一つだと思います(但し、近年また増加傾向にあるのは、日本と違うところです)。

しかし、日本でもモービルハム誌が休刊になったり、CQ誌がかなり薄くなったりしている訳で、全然人ごとではない所が、ちょっと悲しいですが。

QRZ's Practice Amateur Radio Exams

アメリカのアマチュア無線の資格試験は、日本でも各地のVEチームによって行われていますが、問題は全て英語で出題されるため、なかなか勉強もままならないのが現状だと思います。そこで、色々と勉強の手段を考える訳ですが、結構よさそうなページを見つけました。

QRZ.COMが提供しているQRZ's Practice Amateur Radio Examsは、Web上でのVE試験シュミレータでTechnician Class(35問)、General Class (35問)、Extra Class(50問)の問題を、次々と試験形式で出題し、最終的な回答率を表示してくれると言う物です。

最近は、ページをまるごと翻訳してくれるサイト(例えば、Exciteとか@Niftyとか)がありますので、かなり便利なページと言えると思います(クイズ系ゲームのようで、楽しく挑戦出来ますし)。

アメリカの資格試験を受験する事を考えておられる方は、一度これに挑戦してみてはいかがでしょうか?

#なお、私は今日の04:00くらいにへろへろの頭で挑戦して見ましたが、Technicianの問題で正答率は65%くらいでした(汗)

TSSのホームページ

OpenDirectoryProject(dmoz)に、当クラブのサイトの登録を申請しようとして気が付いたのですが、アマチュア無線のカテゴリにTSS保証事業部のホームページへのリンクがありました。

保証事業部だけの独立したページがあるのも知りませんでしたが、実際にリンク先へ飛んで見ると...驚きました。当クラブのHPにjarl.comから飛ぶとかっこいい(笑)フラッシュが表示されますが、ここのサイトはそれ以上です。

色々と物議を醸しているTSSですが、今夜のQSOの話のネタに一度見に行ってはいかがでしょうか?

#広告代理店に頼んだのだとすれば、随分お金がある組織なんですねぇ。自作かも知れないけど(笑)

カナダのCW条項の撤廃に関する動向

RAC(Radio Amateurs of Canada)のホームページのニュースによると、RACはカナダのIndustry Canada(産業省と訳すのでしょうか?)からWRC-03の結果を受けて、モールス試験をアマチュアの試験から廃止する事に関する報告書を求められていましたが、先日提出したそうです。

内容の概要は、

  • 基本的には廃止するべきだが、外国での運用資格の証明を得るためのCWの資格試験は継続する必要がある。
  • HFを運用できる資格の試験内容を、厳しくすべきである(これは、現行のBasicの試験が簡単なんでしょうか?)。
  • 現在の資格制度(Basic、Basic+Morse、Advanced)をBasic、Intermediate(Basic+Morseを置き換える)、Advancedの3制度に変更する。
  • Intermediateクラスの操作範囲は、現在より拡大させるべきである。
と言う事のようです。

QRZ.COMに投稿されたこのニュースに関して、かなり大きな反響がQRZ.COMのBBSであったようで、賛成派と反対派で激しく議論がされたようですね。

まあ、カナダでもアマチュアの80%がBasicクラス(V/UHFしか運用できない)だそうですから、上級クラスを持っている人が反対するのもむべない事かも知れません。

日本でも同じような事が起こりそうですが、さて...。

LoTW(Logbook of The World)

ARRLが9月15日から開始しているLoTW(Logbook of The World)と言う、インターネットQSLシステムですが、どう言う物がちょっと試して見ました...が、米国の局は比較的簡単に手続きが出来るのですが、米国外の局は手続きが大変見たいです。

ログの正当性を保障するために、専用のソフトウェア(TrustedQSL)を使用するのですが、これでログをLoTWにアップロードする際に、Certificate Fileと言う暗号化キーのファイルをARRLからもらう必要があります。

米国のハムはFCCのデータベースと申し込んだ住所が一致すればいいだけなんですが、米国外のハムは局の免許状のコピーと免許状と同じ名前が書かれている、所属している国家の発行するなんらかの免許証(例えば運転免許証)のコピーを、郵政省(今は公社か(笑))メールでARRLに送ってくださいと言う事のようです。

...日本の運転免許証には英文の名前は書いてないはずなんですけど(汗)

と言う訳で、日本ではLoTWの普及は遅れる予感がひしひしとします。

#なお、ARRL発行のアワードに対する証明をLoTWで行ってくれるようなんですが、手数料(100エンティティで$20)を取るようですね...う〜ん、妥当な金額なんだろうか(笑)

JARL評議員会

本日(2003年11月23日)、JARLの評議員会が東京の御茶ノ水で開かれるそうです。池田市民アマチュア無線クラブの村上会長/JARL評議員(JE3LGJ)は、すでに前日の11月22日から東京に向かっています。

有意義な議論がされる事を期待しましょう。


TNX JE3LGJ

2003年11月22日

ISS活動5周年

eHAM.netのニュース(The ARRL Letter, Vol 22, No 46からの転載)によれば、ISS(International Space Station/国際宇宙ステーション)が、宇宙に打ち上げられてから5周年を迎えたそうです。

ISSにはARISS(The Amateur Radio on the International Space Station)が設置されているのですが、最初のARISSの運用は2000年に行われたExpedition 1のWilliam Shepherdさん(KD5GSL、この人はISSの事を「Space Station Alfa」と呼んだそうです。かっこいい〜)、及びYuri GidzenkoさんとSergei Krikalevさん(U5MIR)によって行われたそうです。また、最初のARISSスクールコンタクトは、William Shepherdさんにより、シカゴの近くのルーサー・バーバンク小学校との間で2000年12月21日に行われたそうです。

現在、ARISSは第2フェイズの機材を搭載する準備を進めていて(ケンウッドTM-D700E)、これがISSに設置されると5W〜25Wに出力が増強されるそうで、それに加えてSSTVの運用機材なども設置するそうです。

#宇宙空間にアマチュア機を送り出すのは、テストや実際の運搬費用を含めて、莫大なお金がかかる事をお忘れなく(しょぼっとか言わないように)。

衛星通信ファン(及びSSTVファン)は設置されるのを楽しみに待ちましょう。

#余談ですが、NA1SS(ARISSのISS局)は有名なのですが、NN1SS(メリーランドのゴダード宇宙飛行センターの公式のARISS地上局)と言うのがあるのは初めて知りました。不勉強だったなぁ。

呆れたハム、逮捕される(アメリカの話です)

QRZ.COMのN3IVKの投稿によると、アメリカ・ウィスコンシン州の警察チャンネルに9ヶ月間に渡って、Hなビデオの音声を流して妨害を加えた廉で、ウィスコンシン大学の計算機科学の学生で、ハムでもある25歳の男が逮捕されたそうです(名前を出さないのは、一応武士の情けと言う事で)。また彼は、コンピュータのクラッキングに関わる16もの重罪の容疑もかけられているそうです(現地の新聞記事はこちらへ)

なお、この件に関する捜査には現地のハムが協力したそうで、現地のアマチュア無線家のイメージダウンは、かろうじて避けられたんじゃないかと思います(新聞でもちゃんと報じられていますし)。

しかし、どこにでもいるもんですねぇ...日本でこう言うアホな事件で新聞沙汰にならない事を祈りましょう。

HALPSK31バージョンアップ

JE4IVN児島さん開発の日本語版のPSK31ソフト、HALPSK31が10月13日にVer3.02Dにバージョンアップされたようです。

More Countries Drop Code Tests

米CQ誌のニュースによると、9月15日にアイルランドのCommission for Communication Regulationは、WRC-03の結果に従ってアマチュアのライセンス試験よりモールス符号の試験を廃止したそうで、クラスBライセンスの取得者は、即日最高クラスのライセンスと同様の扱いになったそうです。

また、すでにノルウェー、オランダ、オーストリア、シンガポール(アジアで初)においては、電信の試験が廃止される事が決定されており、さらにニュージーランドでも廃止する方向で検討中だそうです。

ちなみに、米CQ誌の読者への調査では、エクストラの試験から電信を廃止するのは、賛成/反対がおおむね半々だそうですが(ジェネラルからは撤廃しても良いと言う意見が大半だそうです)、ノビス/テクニシャンが自動的に上級クラスの操作範囲を得る事には、概ね反対のようですね。

さて、日本ではどうなるでしょうか。

TurboHAMLOGバージョンアップ

JG1MOU浜田OMが作成/配布されているTurboHAMLOGが、10月25日に、Ver4.54cにマイナーバージョンアップされています。

MixW RigExpert(USB接続トランシーバーI/F)

PSK31/RTTY等の多機能デジタルモードソフトウェアで有名なMixWチームより、USB接続の多機能コンピュータ<>トランシーバー接続インターフェース「MixW RigExpert」が発売されたようです。

従来のUSB<>シリアル変換機を使用したI/F接続では、色々と問題があった訳ですが、キーヤーとサウンド入出力部を本体に内蔵しているため、所謂データの遅延が起こりにくい設計になっています。

かなり面白そうなので筆者も購入を考えていますが、ややお高い($206)のが玉に瑕でしょうか。

JacksonHarborPressのタッチパドルキット

11月12日に、ジャクソンハーバープレスから、新型のタッチパドルキットが発売されたようです。

特徴は
1)電源はエレキーユニットより供給される。
2)冬場の乾燥した指で操作しても問題ない。

お値段は、$12くらいのようです(海外からの購入の場合)。
冬の夜長に、キットの製作などいかがでしょうか?


TNX JI3DNN

ICOM IC-7800

かねてから噂のICOMさんのIC-780の後継機、IC-7800がついに発売になったようです。なんとお値段は、100万円(税別)...。宝くじでも当たらないと買えませんねぇ。ちなみに、本体にUSBキーボードを繋げば、PCなしでRTTY/PSK31の運用が出来るとか、オートマチックプリセレクターが付いてるとか...欲しいですね(涙)

NIFTYのWEBフォーラム

@nifty(旧ニフティサーブ)の会議室が、@nifty:forumとして、WEB上から参加出来るようになっています。多分これは、旧来のコンソールでのNIFTYの会議室へのアクセスが出来なくなる事による処置じゃないかと思います。
アマチュア無線フォーラム(FHAM)もすでにWEBフォーラムに移行しているようですので、ニフティのIDをまだお持ちの方は、一度覗いて見るのも良いかも知れません。

K6DUE, ISS Commemorative Event

eHam.netに対するW1AWによるARRLのブリテンの転載に、8月16日にサイレント・キーになったロイ・ニールさん(K6DUE)の記念イベントを、11月29日〜30日にかけて行うと出ています。

上記の期間中には、現在ISSに滞在している8人の乗組員が、地上のアマチュア無線局と交信を行うそうです。また、12月末までに、音声(NA1SS)あるいはパケット(RS0ISS)で交信した局に対しては、特別記念証(QSLカードかな?)を発行するそうです。

なお、ロイ・ニールさんは、宇宙開発関係のNBC特派員を長年勤められた方で、Space Amateur Radio EXperiment (SAREX)やAmateur Radio on the International Space Station (ARISS) の実現に深く関わって来た方です。

この期間中は、ISSからのアクティビティが期待出来ますので、ISSと交信を希望する方は、是非挑戦して見てはいかがでしょうか?

注)ISS(International Space Station/国際宇宙ステーション

South Africa Recommends Morse Compromise

eHAM.netのZS1ANの投稿によると、南アフリカにおけるアマチュアの試験において、電信は撤廃しないが、最高クラスライセンス(プリフィックスがZS)に関しては、現行の12wpmから5wpmに落とすと言う事で妥協しましょうと言う意見を、SARL(南アフリカアマチュア無線連盟)が提案したようです。

南アフリカでは、ZSライセンス所有者の全ての試験より電信が廃止される事に対する反発が強いそうで、それに対する妥協案と言う事のようですね。

9月には、IARUの会議上で、今年のWRC-03の結果を踏まえて、各国の連盟に「所属国の関係官庁に、モールス試験の撤廃を要請してください」と言う指示を出す事が決定されていますので、南アフリカの連盟も色々と苦慮している事が伺えます。

Morse Code Dropped in VK

VK4KSSのQRZ.COMへの投稿によると、オーストラリアのACA(Australian Communications Agency)は、先般のWRC-03の結果を受けて、2004年の1月1日より、アマチュア無線のライセンス試験から電信の試験を廃止すると発表したようです。

なお、IntermediateとLimitedクラスの人は、2004年1月1日よりUnrestrictedクラスの周波数帯を使用出来るようになる一方、Noviceクラスの人は特に恩恵は与えられないようです。

世界中でアマチュアの電信試験が廃止されている中、日本はどう言う対応を取るのか注目ですね。

OSCAR-14 Silent and May be Lost

米CQ誌によると、今年の9月にOSCAR-14アマチュア衛星が寿命を迎え、沈黙したようです。この衛星は、英国のUniversity of Surreyが製作し、14年前に打ち上げられた物だそうです。